テレビ広告というとテレビCMが思いつきますが、実はいくつもの種類があります。
宣伝効果を上げたいけれど、費用も気になるという方に、テレビ広告の種類ごとのメリット・デメリットをご紹介していきます。
費用相場や成功ポイントもご案内しますので、参考にしてください。
テレビ広告とは?
テレビ広告というとテレビCMが真っ先にイメージされますが、実はいくつも種類があります。
テレビ通販番組のような番組スタイルのインフォマーシャル、画面上にテロップを流すだけのテロップ広告、テレビ番組そのものに出資するスポンサー番組などがあります。
それぞれの種類の特徴を知り、自社の宣伝戦略に合ったタイプを選ぶことがおすすめです。
2024年3月までのテレビ広告費推移
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」の2024年3月の4マス媒体(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)の広告費を見ると、同年前月と比較してテレビ広告費は4.2%増加しており、126,805百万円の規模になりました。
これに対して、現在勢いを見せているインターネット(Web)広告は2024年3月の売上高は166,631百万円となり、前年同月比12.9%増です。
Web広告以外は、鈍化傾向にあるかと思いきや、いずれも増加しています。
新聞広告費は、7.2%増の23,422百万円、ラジオ広告費は5.9%増の3,188百万円、雑誌広告費は3.4%増の5,051百万円でした。
4マス媒体の中では、テレビ広告が引き続き最も大きな市場であり、広告主からの需要は堅調であると見ることができます。
インターネットが普及し、インターネット広告が盛んになっている時代にあっても、特にテレビと新聞の伸び率は高くなっており、広告主のマス媒体への投資意欲の高さが窺えます。
テレビCMとの違い
テレビ広告というと、テレビCMが最初にイメージされがちですが、実際にはインフォマーシャルやスポンサー番組、テロップ広告などさまざまな種類があり、テレビCMはテレビ広告の種類の一つに過ぎません。
テレビCMは、インフォマーシャルやスポンサー番組(ミニ番組)に比べると投資額が抑えられ、企画や制作も容易にしやすいので、活用されやすく、代表的なテレビ広告として認識されています。
近年では、より簡素でコストを抑えられるテロップ広告も登場しています。
これは、Web・SNS動画に見られるテロップ広告の普及に連動したものです。
【種類ごと】テレビ広告のメリット・デメリット
テレビ広告には、大きく分けてテレビCM、スポンサー番組、インフォマーシャル、テロップ広告があります。
それぞれの特徴と違いを、メリット・デメリットを比較しながら見ていきましょう。
自社の商品やサービスをテレビで宣伝する場合に、どのタイプが合っているのか、コストパフォーマンスに見合うのか判断する材料にできます。
テレビCM
テレビCMとは、テレビ番組の間に挿入される短い動画や映像広告のことで、大きくタイムCMとスポットCMに分けられます。
タイムCMは、特定の番組など決まった時間に流すCMです。
これに対して、スポットCMは番組は関係なく、自由に時間を指定して流すCMのことです。
それぞれの違いを比較した表が以下になります。
項 目 | タイムCM | スポットCM |
---|---|---|
放送時間帯 | 決まった時間帯 | 自由に選択可能 |
放送期間 | 最低でも半年 | 最低でも2週間 |
ターゲティング | 番組視聴者 | 地域、時間帯、曜日、番組ジャンルなどを選択可能 |
費 用 | 高額 | 比較的安価 |
広告効果 | 番組のイメージと連動したブランディング効果 | 短期間で集中的に認知度向上、購買促進 |
向いている商品・サービス | 高単価商品、イメージ重視の商品 | 新商品、キャンペーン商品、地域限定商品 |
メリット | 番組のイメージと連動したブランディング効果、高い認知度獲得、安定した視聴率 | 短期間で集中的に認知度向上、購買促進、費用対効果が高い |
デメリット | 高額な費用、ターゲティング精度が低い、企画から放映まで時間がかかる | 短期間の放映しかできない、番組のイメージに左右される可能性がある |
具体的な活用例 | 高級住宅、高級車、化粧品 | 食品、飲料、家電、イベント |
タイムCMは、特定の番組に出稿するCMの為、その番組の視聴者をターゲット層にするなどターゲットをある程度絞ることができます。たとえば、旅行会社が旅番組にタイムCMを出稿する、製薬会社やサプリメント会社が健康番組などにCM出稿することが考えられます。
スポットCMは、地域、時間帯、曜日、番組ジャンルなどを選択可能なので、たとえば、新商品の発売にあたり、短期集中でスポットCMを出稿することなどが可能です。
メリット、デメリットは以下の通りです。
項 目 | タイムCM | スポットCM |
---|---|---|
メリット |
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|
デメリット |
|
|
タイムCMは、番組のイメージと連動したブランディング効果が得られ、高い認知度が獲得しやすいことが特徴です。
一方、スポットCMは、短期間で集中的に認知度向上が目指せ、購買促進につながりやすいため、費用対効果が高くなります。
スポンサー番組
スポンサー番組とは、企業が丸ごと番組を提供し、番組内のCM枠を持て、商品やサービスをアピールできるものです。
メリットとして、番組内容と密接に絡めた商品・サービスアピールが可能であることやテレビ番組の浸透とともに、企業名やブランド名、商品やサービスなどが視聴者に自然と受け入れられやすい点が挙げられます。
また、番組を通して視聴者とのコミュニケーションを深め、関係性を構築しやすいのもメリットです。
たとえば、番組をすべて視聴した後に、スポンサー企業の看板商品や人気商品、新商品をプレゼントする企画や番組宛てに投稿や意見をくれた方に商品をプレゼントするなどです。商品やサービスが番組の視聴者に浸透しやすくなり、日常でも手に取ってくれることやリピートして使ってくれることも期待できます。
スポンサー番組のデメリットは、高額な費用がかかることです。
1つの番組内のテレビCM枠をすべて持てるので、それだけ費用もかかります。
また、別途商品プレゼントなどの企画もあるので、その分の費用も必要です。たとえば、自動車メーカーがクイズ番組のスポンサーになった際、毎回人気自動車をプレゼントする企画がありました。
テレビの場合、Web施策と比べてターゲティング精度が低いのもデメリットになります。
それでも、平日午後のお昼の番組で主婦層や高齢者層の視聴者が多いことを見越し、日用品メーカーがスポンサーになれば、それなりのターゲティングには成功できます。
インフォマーシャル
インフォマーシャルとは、番組そのものが商品やサービスの宣伝番組になるものです。
スポンサー番組はあくまでも、企業は出資をするスポンサーであり、内容はドラマやバラエティ番組、情報番組やクイズ番組などさまざまです。
これに対してインフォマーシャルは、番組自体がその商品やサービスがいかに良いものかをPRする場になります。テレビショッピングなどが代表例です。
商品やサービスを疑似的な番組形式で紹介し、販売につなげるテレビ広告手法ですが、最近では企業やブランドのイメージ戦略に使われるケースも増えてきました。
インフォマーシャルのメリットは、商品やサービスの機能や魅力を実演しながら詳細に説明できるので、視聴者に深い理解と信頼感を与えられ、欲しいと思わせることが挙げられます。
商品やサービスをドラマ仕立てや体験談などを交えて紹介することで、視聴者の共感を呼び起こし、自分に合っている、自分もこうなりたいと購買意欲をかきたてることが可能です。
また、番組中に電話番号やURLを表示することで、視聴者をすぐに購入ページに誘導することができるほか、今すぐに電話をかけて購入させることにつながります。
たとえば、「この番組をご覧のお客様、今から30分だけお電話での購入で半額にします。」、「今から30分以内なら、もう1箱お付けします。30分を過ぎるとプレゼントはお付けできません。」と限定した企画を組むことも可能です。
デメリットとして、番組形式で制作するため、自社のスタッフをはじめ、タレントなどを起用する必要があり、従来のテレビCMよりも制作費用が高くなることが挙げられます。
イメージがついてしまうので、どんなタレントを起用するか、スタッフがどんな語り口にするかも大きな影響が出ます。また、番組の視聴率が低いと、十分な効果が得られません。
テロップ広告
テロップ広告とは、番組の画面下部に流れるテロップ状の広告のことです。
キー局ではあまり提供されていませんが、ローカル局やコミュニティ番組、オンラインにおける見逃し配信番組などでよく利用される広告手法です。
テロップ広告のメリットは、テレビCMと比べて制作費用や放映費用が安価で、費用対効果が高いことです。
また、番組中にクーポンコードなどを表示することで、視聴者の購買行動を促すこともできます。
テレビCMと比べて制作スケジュールが短く、迅速な広告展開が可能です。新商品の宣伝をはじめ、セールやキャンペーン期間、イベント開催などに合わせて速やかに宣伝ができます。
テロップ広告のデメリットは、文字情報のみで訴求するため、視覚的な訴求力に乏しく、視聴者の注意を引くのが難しいことです。
気づかれない場合や見逃されてしまうこともあれば、視聴者の中にはテロップ広告を邪魔に感じ、良い印象を持たれないおそれもあります。
また、高級感のある商品やイメージ重視の商品には向かないので、テロップ広告に合う宣伝内容について吟味する必要があるでしょう。
【種類ごと】テレビ広告の費用相場
テレビCMのタイムCM、スポットCM、スポンサー番組、インフォマーシャルの費用相場は以下の通りです。
広告手法 | 費用相場 |
---|---|
テレビCM(タイム) | 制作:100万円〜200万円 放映:1クール300万円〜(番組によって異なる) |
テレビCM(スポット) | 制作:100万円〜200万円 放映:120万円~(時期によって異なる) |
スポンサー番組 | 制作:2000万円~5000万円 放映:時間帯によって異なる |
インフォマーシャル | 制作:150万円~700万円 放映:時間帯によって異なる |
この費用相場で比較すると、最も費用が高いのがスポンサー番組、次にタイムCM、そしてインフォマーシャルと続き、スポットCMも場合によっては、インフォマーシャルより費用が高くなることもあります。
テレビ広告を成功させるには?3つのポイント
では、テレビ広告を成功させるには、どの種類のテレビ広告を活用すればいいのでしょうか。
テレビ広告を成功させるための3つのポイントをご紹介します。
それは、適切なテレビ広告の種類を選ぶこと、ターゲットを踏まえてクリエイティブを制作すること、効果測定方法を決めておくことです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
適切なテレビ広告の種類を選ぶ
適切な広告の種類を選ぶうえでは、宣伝したい商品やサービスのターゲット層を明確にしたうえで、ターゲット層が視聴していると思われる時間帯、波種、番組を精査することが必要です。
テレビ番組の視聴者は幅広いため、インターネット広告や特定の雑誌広告などに比べると、ターゲティング精度に欠けますが、それでも番組や時間帯で、ある程度ターゲット層に近づくことができます。
若手の歌手ばかりが出演する歌番組なら若者向けの商品やサービス、演歌歌手ばかりが出る歌番組なら中高年層向けの商品やサービスといった形です。
ターゲットを踏まえてクリエイティブを制作する
番組の視聴者を商品やサービスのターゲットと想定したうえで、ターゲットを踏まえてクリエイティブを制作することも大切です。
ターゲット層に刺さるキャッチコピーや映像を作る必要があります。若者向けなら若者言葉やトレンドの言葉を使うことや若者に人気のタレントを起用するなどです。
インターネット世代なので、「詳しくはWebで」、「××で検索」と最後に出すことで、サイトへのアクセスにつながり、その場で商品購入やサービスの申し込みにつながることも少なくありません。
中高年層なら、わかりやすさや信頼性を重視することや商品名を連呼するなど、頭にインプットされやすい方法などがおすすめです。
効果測定方法を決めておく
テレビ広告は流して終わりでは意味がありません。
どれだけ目的とする売上アップや集客などに結びついたのか、しっかりと数値化して、コストパフォーマンスに見合っていたかを振り返ることや今後の宣伝戦略の見直しに活かしていく必要があります。
そのために、あらかじめ効果測定方法を決めておくことも大切です。
目的にもよりますが、商品購入数や自社名やサービス名などの指名検索数、Webサイト問い合わせ数などを指標としたほうが効果測定の方法として理想的です。
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キー局に比べて、東海地方限定などエリアがある程度絞られることで、低価格での宣伝が可能です。もっとも、一部の番組は全国放映もなされるので、全国的に宣伝をしたいケースにも対応できます。
低価格で利用できるので、地域の方を対象に自社やブランドの認知度を高めたいなら、大企業でなくてもスポンサー番組を持つことも可能です。
番組の運営会社として、どのような視聴者が視聴しているか、番組のターゲットとしている層が明確になっているので、テレビ広告もターゲットに合わせてPRできるように提案をいたします。
効果分析までいたしますので、改善点などもわかり、コストパフォーマンスの高いテレビ広告が出せるのがメリットです。
ぜひお気軽にお問い合わせください。