ターゲティング広告のメリット・デメリットとは？効果を最大化するポイントも解説

ターゲティング広告とは、近年注目されている広告手法の一つで、ターゲットを決め、ターゲットの興味や関心に合わせて表示できる広告です。ターゲットを絞り込めるので、より広告の費用対効果を上げることが可能です。

もっとも、ターゲットの決め方や興味、関心の探り方など、どうすれば最大効果が得られるか、デメリットはないのかお悩みの方もいるかもしれません。

本記事では、ターゲティング広告のメリット・デメリットと効果を最大化するためのポイントを解説していきます。

ターゲティング広告のメリット

ターゲティング広告の主なメリットは、高いCVRを期待できること、CPAを抑えられること、リターゲティングができることです。と言われても、専門知識がないとなんのことかわかりにくいと思います。

ターゲティング広告の3つのメリットについて、詳しく確認していきましょう。

高いCVRを期待できる

CVRとは、Conversion Rateの略称で、Webサイトの訪問者のうち、問い合わせや資料請求に至ったり、商品を購入したり、会員登録をしたり、サービスの利用申し込みをするなど、Webサイトの最終目的である成果に至った件数の割合を指します。

Webサイトによって何を成果目標とするかは異なりますが、サイトを訪問した人の数に対する、成果に至った人数で表されます。

せっかくコストと手間をかけてWebサイトを構築しても、CVRが悪くては意味がありません。ターゲティング広告を使うと、ユーザーの興味・関心にマッチした広告を表示できるので、特定のニーズのユーザーを狙い撃ちできます。

これによってCVRの上昇が期待できるのがターゲティング広告のメリットの一つです。

CPAを抑えられる

CPAとは、Cost Per Actionの略で、広告によってWebサイトを訪れたユーザーが、資料請求や会員登録、問い合わせをはじめ、商品購入やサービスの申し込みなど、Webサイトが目的とする特定のアクションに至った回数、1回あたりの費用のことです。

費用単価が安く抑えられるほど費用対効果は高いと言えます。

ターゲティング広告では、そのWebサイトが対象とするユーザーに絞り込んで広告を出せるため、誘導されたユーザーが特定のアクションに至ることが多いです。

そのため、広告の無駄な配信がなくなり、余計な広告コストを抑えられます。

その結果、顧客獲得単価（＝CPA）の抑制につなげられるのがメリットです。

リターゲティングができる

リターゲティングとは、特定のWebサイトを訪問したことがあるユーザーに対してもう一度広告を配信し、商品の購入やサービスの利用などを促す広告手法のことです。

サイトから一度離れてしまったユーザーに対して再度アプローチできるのがメリットです。

情報が多い時代に、ユーザーの多くは、一つのサイトだけでなく、いくつものサイトを巡って比較検討するケースも少なくありません。

内容や商品の価格によっては、少し考えてからにしようなど、一度サイトを離脱し、そのままになるケースもあります。

商品価格が高い、利用料が高いと一度あきらめたものの、気になっていることもあるので、再度アプローチすることで背中を押すことが可能です。

ターゲティング広告のデメリット

どんなことでもメリットもあればデメリットもあります。

ターゲティング広告のデメリットはどのような点でしょうか。

主なデメリットは、ユーザーに不快感を与える可能性があること、設定を間違えると無関係なユーザーに広告を配信してしまうおそれがあることです。

2つのデメリットについて詳しく見ていきましょう。

ユーザーに不快感を与える可能性がある 

同じユーザーに対して繰り返し同じ広告が表示される場合があるため、「行動を監視されているようで気持ち悪い」といった悪印象をユーザーに与えてしまう可能性があります。

広告だけでなく、広告を出している企業やブランド、商品に対しても嫌悪感や不信感を抱かれると、商品購入や資料請求などの最終成果に至ることはありません。

このデメリットを回避するには、ターゲティング設定や広告配信の頻度に注意するなど広告運用を細やかに調整することが必要です。

キャンペーン中など集中的に広告を表示させたい時もあると思いますが、ユーザーがネット検索をしたキーワードなどに紐づけてターゲティング広告を出した場合など、便利だと感じるユーザーと不快感を抱くユーザーがいる点は覚えておきましょう。

設定を間違えると無関係なユーザーに広告を配信してしまう

ターゲット設定を間違えると、商品やサービスに興味・関心を持っていない無関係なユーザーに広告を配信してしまい、コストが無駄になるおそれがあるので注意が必要です。

たとえば、幼児教室の案内や幼児服の広告、玩具の広告など、30代で就学未満の子どもがいる女性に配信したいのに、30代の独身女性や小中学生の子持ちの女性に配信してしまうと、成果につながらない可能性が高まります。

特に30代、独身女性の場合、自分には子どもはいないのにと不快感を抱かれ、広告主のイメージが低下するリスクもあります。

配信の際はくれぐれも設定に注意しましょう。

特にデリケートな項目の調整ができる場合、慎重な設定が必要です。

ターゲティング広告の種類

ターゲティング広告といっても、一つではなくいくつか種類があります。

ここでは、近年よく利用されている4つの手法についてご紹介します。

オーディエンスターゲティングは、ユーザーという人に広告を出すターゲティング手法で、性別や年齢などの属性や興味・関心、検索やサイト訪問といった行動履歴のデータからターゲットを絞り込む手法です。

コンテンツターゲティングは、Webサイトやアプリなどの中身（コンテンツの内容）とマッチする情報をもとに広告を出す手法です。

たとえば、メイクに関する記事を読んでいるユーザーに対して、コスメやエステの広告などを配信します。

ジオターゲティングは、位置情報ターゲティングとも呼ばれ、特定の場所にいる人やこれから行く可能性の高い人をターゲットにする手法です。

IPアドレスやGPS、Wi-Fi、Bluetoothなどから取得できる位置情報をもとにターゲットを絞り込みます。

たとえば、「ランチ 新宿」などとスマートフォンで検索しているユーザーに対し、スマートフォンのGPSによる位置情報を活用し、すぐ近くのお店の広告を配信するような手法です。

デバイスターゲティングは、配信するデバイス指定するもので、スマートフォンやタブレット、パソコンをはじめ、OSやOSのバージョンまで細かく指定することも可能です。

それぞれの手法の主な特徴は以下の表で比較してください。

ターゲティング広告で効果を最大化するポイント

ターゲティング広告のメリットとデメリットを理解したところで、やはり気になるのが、費用をかけただけの効果が出るのかです。

ここからは、ターゲティング広告で効果を最大化するポイントを見ていきましょう。

代表的なポイントとして、STP分析を実施すること、事業者目線ではなくユーザー目線でターゲット設定することが重要です。

STP分析を実施

自社商品を売るためには、マーケティング戦略を練るためにはSTP分析を行うことがおすすめです。

STP分析とは、Segmentation・Targeting・Positioningの頭文字を取ったもので、Segmentationは市場をある属性・ニーズなどで細分化すること、Targetingは細分化された市場のうち参入するものを選定すること、Positioningは参入する市場における自社と他社の位置関係を把握することを指します。

STP分析の中でも、6Rという指標はターゲティングを行うにあたって重要なポイントになります。

6Rは、Realistic scale（有効な規模）・Rank（優先順位）・Rate of growth（成長率）・Rival（競合）・Reach（到達可能性）・Response（測定可能性）のことです。

Realistic scale（有効な規模）とは市場規模が参入に適切であるか、Rank（優先順位）とは商品・サービスが消費者にとってどの程度の優先順位にあるか、Rate of growth（成長率）は参入する市場の成長率はどのくらいか、Rival（競合）は市場における競合との関係性、Reach（到達可能性）は商品・サービスが消費者に届くのか、Response（測定可能性）は施策の効果・反応が測定できるかを意味し、6Rの分析と検討をしっかり行ってターゲットを決めることがポイントになります。

事業者目線ではなくユーザー目線でターゲット設定する

ユーザーに価値がある商品であることを伝えられなければ、広告がクリックされることもお問い合わせを獲得することもできません。

そのため、広告主側の目線、事業者目線ではなく、ユーザーが抱えている悩みや実現したい要望などユーザー視点で考えて、相手に刺さる広告を作成することが大切です。

その商品を具体的に使っているシーンやユーザーをイメージし、ペルソナを決めるなどしてターゲティングを行うのが一般的になります。

ペルソナとは、年齢や性別だけにとどまらず、独身か既婚か、子どもがいるかなどの家族構成や職業、住んでいる場所、マイホームか借家かなど、より細かな情報を設定し、商品やサービスを使ってほしい具体的なユーザーをイメージすることで、設定したペルソナに対して広告を考えていくことが一つのポイントになります。

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