BtoBにしてもBtoCにしても、競争が厳しい中で生き残っていくためにもマーケティング戦略が欠かせません。
中小企業は、目の前の目標である短期的な売上のために、営業にリソースを割く傾向にありますが、中長期的な成長のためにはマーケティングが重要です。
既存の商品やサービスの販促はもちろん、顧客が求める商品やサービスの開発やリニューアルのためにマーケティングが必要です。
この記事では、中小企業のよくある課題や実施すべきマーケティング戦略、成功ポイントについて解説していきます。
中小企業におけるマーケティングの課題
中小企業においては、大企業とは異なるマーケティングの課題が山積しています。
代表的な課題が、マーケティングの重要性を正しく理解していないこと、マーケティング予算が不足していること、マーケティングの知識がないことと、極めて基本的なものになります。
この課題をクリアしないことには、マーケティング戦略の構築は困難です。
マーケティングの重要性を正しく理解していない
中小企業では、マーケティングの重要性を正しく理解していない点が何よりの課題です。
マーケティングとは、商品やサービスの開発や改善、ターゲット層を定めることや売り方を考えるために実施すべき手法です。
自社の商品やサービスに自信を持っていたとしても、それがターゲットに購入、利用してもらえなければ意味がありません。
単に自社の製品やサービスの質を向上させることばかりに目を向けるのではなく、それをどう顧客に伝えていくのかを考え、販売拡大につなげることが大切です。
中長期的な成長を目指すためや生き残っていくためには、時代のニーズや顧客のニーズを捉えた新製品や新サービスの開発や既存商品やサービスの改善も求められます。
マーケティング予算が不足している
中小企業におけるマーケティングの課題の2つ目は、マーケティング予算が不足していることです。
事業規模が小さい中小企業は、大企業のようにマーケティングの予算を確保できないのが一般的です。
予算も人材も不足している中小企業では、短期的な成果を優先して、すぐに売上につながる営業活動費に予算や人材を割いてしまいます。
短期的には売上が上がるかもしれませんが、継続的に購入、利用をしてもらうことや販路を拡大していくには、目先の営業だけでは行き詰まってしまいます。
営業で成果を上げていくためにも、どのような顧客層にアプローチしていけばいいのか、どんな切り口でアピールすれば買ってもらえるのか、中長期的なマーケティング戦略も実施しなければ現状打破につながりません。
マーケティングの知識がない
中小企業におけるマーケティングの課題の3つ目は、とても根本的な問題です。
そもそも、マーケティングの知識がない、マーケティングに詳しい人材がいないということです。
大企業の場合、マーケティング部など専門の部署があり、大学でマーケティングを専攻した人材をはじめ、分析や計算に強いアナリスト、調査が得意なリサーチャーが専属しているほか、バイヤーや新商品開発経験があるスタッフ、店長経験者など現場を知っているスタッフなど、知識もノウハウも豊富なメンバーで構成されています。
中小企業の場合、社内にマーケティングの専門知識を有した人材がいないのが課題です。
商品開発者や技術者、経営者などがマーケティングを兼任するケースもあるなど、マーケティング施策の精度も下がってしまいます。
中小企業にもおすすめのマーケティング施策とは?
マーケティングの重要性を理解したとしても、予算も知識も不足している中小企業においては、どのようにマーケティングを行っていけばいいのでしょうか。
リソース不足の中小企業にもおすすめのマーケティング施策として、動画マーケティング、WEB広告、SEO対策、SNS運用について、それぞれの特徴とメリット、デメリットを解説します。
動画マーケティング
動画マーケティングとは、多くのユーザーが利用するSNS上などに動画広告を掲載することや自社サイトや自社のECサイトなどで動画を配信する方法です。
メリットとして、文字では伝えづらい内容を、動画を通じてわかりやすく伝えられること、社員などの顔出しにより信頼性を高められることが挙げられます。
また、商品の理解が深まり、サービスのイメージも思い描けるので、エンゲージメント率が高いのもメリットです。
デメリットとしては、コンテンツ作成のコストがかかること、作成して配信するだけではダメで分析と改善が欠かせないことが挙げられます。
ターゲット層に合わせて、どのような動画にするか、どのサイトでどう配信するかなどもマーケティングによって検討しなくてはなりません。
Web広告
Web広告は、検索画面やSNSをはじめ、アフィリエイターに広告を掲載してもらう方法です。
メリットとしては、即時的な成果が見込めること、ターゲットを細かく絞れることで、データをその他の施策に活かせることです。
商品やサービスに関連するキーワードで検索された時だけ表示させることやターゲット層となるユーザーに絞ってSNS上で広告配信することができるため、即自的な成果も見込めます。
一方、デメリットは広告費がかかること、競合が多いと出稿費が高くなることです。
ほかの広告に比べるとコストは低めですが、ゼロではありません。
類似品や競合品が多い業種などの場合、出稿費が高くなるのに対して露出が少なくなるなど、コスパが悪くなるリスクもあります。
SEO
SEOとは、自社のサイトやECサイト、情報発信をしている公式ブログなどにターゲットユーザーを呼び込むための対策を講じる方法です。
ネットユーザーが、検索エンジンでなんらかのキーワードを入力して検索した際に、関連性の高いサイトとして上位に表示されることが目指せます。
検索エンジンで検索した場合、上位にあるほどアクセスしてもらいやすくなります。
SEOをするメリットは、オンラインでの可視性が向上すること、費用対効果が高いこと、キーワードの選定や組み合わせによりターゲットのリーチがしやすいことです。
デメリットは、成果が出るまでに時間がかかること、専門的な知識が必要になることです。
SNS運用
SNSというと、登場した当初こそ、一般ユーザーの情報発信や情報収集手段でしたが、今や国や自治体をはじめ、多くの企業もSNS運用をしています。
公式アカウントを作成しての情報配信のほか、SNSへの広告出稿や動画出稿を通じて、自社サイトやECサイトへ誘引する方法もあります。
多くのユーザーが利用するSNS運用をするメリットは、即時的な成果が見込めること、ターゲットを細かく絞れること、データをその他の施策に活かせることです。
デメリットとしては、広告費がかかること、競合が多いと出稿費が高いことが挙げられます。
また、公式アカウントで情報発信をする場合には、毎日1回から数回など、こまめな更新が求められること、炎上させると信用を失うリスクがある点も気を付けなくてはなりません。
中小企業がマーケティングを始めるための3ステップ
では、中小企業がマーケティングを始めるためにはどうすればいいのでしょうか。
中小企業では、マーケティングの重要性を理解していない、予算がない、知識がないといった課題がありました。
課題を解決しながら、中小企業がマーケティングを始めるための3ステップとして、リソースの確保とマーケティングチーム体制の構築、マーケティングスキルの学習、ITシステムの導入を順に行っていきましょう。
リソースの確保とマーケティングチーム体制の構築
中小企業がマーケティングを始めるための3ステップの1つ目は、リソースの確保とマーケティングチーム体制の構築です。
予算の不足、知識の不足、そもそも重要性を理解していない社内において、リソースを確保し、重要性について理解したマーケティングチームの構築が最初の第一歩になります。
まずは、社内で適任の人材がいないか検討してみましょう。
顧客との関わりが深い営業スタッフや数字に強いスタッフなどを含めたチームを構築するのがおすすめです。
各人が現在担当している業務の負荷も調整する必要がありますので、体制が整ってきたら、専属にさせることや兼任業務の負担軽減を図りましょう。
社内リソース不足であれば、外部委託も検討する必要があります。
マーケティングスキルの学習
中小企業がマーケティングを始めるための3ステップの2つ目は、マーケティングスキルの学習です。
マーケティングの重要性を理解しておらず、知識もスキルも不足している状態のスタッフが多いため、まずは学習が必要になります。
実施する施策によって、学習すべきマーケティングスキルが異なるので、どのような施策を採りたいか、先に挙げた施策を参考に検討しましょう。
スキルを習得し、知識を深めていくために専門書などを読む方法もあります。
もっとも、ゼロの知識からではわかりにくいので、セミナーなどで学ぶのもおすすめです。
ITシステムの導入
中小企業がマーケティングを始めるための3ステップの3つ目は、ITシステムの導入です。
最初に導入してしまうと、使いこなせず、費用の無駄になるので、最後のステップになります。
高度なものを導入しても、使いこなせない場合や不要な機能が搭載されているおそれもあります。
自社に必要な機能を明確にしたうえで、予算に合ったものを選定しましょう。
リソースが不足している場合、MAツールの導入も検討しましょう。
MAツールとは、マーケティング活動を自動化するツールのことで、見込み顧客の獲得から育成、顧客の抽出などを自動化し、商談獲得数を最大化させ、成約数を高めることや売上アップに寄与するツールです。
中小企業におけるマーケティングを成功させるポイント
中小企業におけるマーケティングを成功させるポイントとして、社内にマーケティングの重要性を理解してもらうこと、単発の施策で終わらせず戦略を立てること、施策効果を可視化することが重要です。
3つの成功ポイントについて詳しく見ていきましょう。
社内にマーケティングの重要性を理解してもらう
中小企業におけるマーケティングを成功させるポイントの1つ目は、社内にマーケティングの重要性を理解してもらうことです。
中小企業では、マーケティングの重要性が理解されていないことが根本的な課題となります。
発足したマーケティングチームが重要性を理解するだけでは足りず、関連部署をはじめ、社内でしっかり課題を解決することが求められます。
マーケティング施策は営業とは異なり、中長期的な活動になるのが基本なので、経営者や他部署などで広く理解を得られなければ、途中で終了してしまうリスクも高いです。
リサーチ活動、新商品開発や改善が必要になることや顧客から問い合わせなどが増えることもあるので、関連部署が即応できるように理解を浸透させましょう。
実施の重要性を理解してもらうのに加え、成果をこまめに報告することも、理解を深め、協力を得るために必要です。
単発の施策で終わらせず戦略を立てる
中小企業におけるマーケティングを成功させるポイントの2つ目は、単発の施策で終わらせず戦略を立てることです。
情報化社会の中、どんどん移り変わるトレンドなどを捉えて、単発の施策を繰り返してもあまり意味がありません。
施策は目標から逆算して、しっかりと戦略を立てる必要があります。
新たな市場の形成や市場拡大、売上アップなどの目標をしっかりと立て、いつまでに行うか
目標達成時期を定めたうえで、そこから逆算してマーケティング戦略を構築していきましょう。
やみくもなマーケティング施策では、費用を費やすだけで成果が反映されません。
施策効果を可視化する
中小企業におけるマーケティングを成功させるポイントの3つ目は、施策効果を可視化することです。
実施しても、その成果がどうだったのか、目標を達成できたのか、何か問題はなかったかなどを分析し、戦略の見直しや次の戦略構築に活かしていかなければ意味がありません。
施策を実行しても、こんなものか、やりっぱなしとなり、振り返りをしないのでは意味がありません。
広告をクリックしたユーザーの数、商品購入やサービス利用、資料請求などにつながった数、売上の推移などデータとして定量的に分析し、課題や改善点を明確にする必要があります。
データの集め方やデータの見方、分析の仕方なども習得していきましょう。
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